深夜までNFLを見ていたせいだろうか。
昨日BSで放送されていたのはニューイングランド・ペイトリオッツとインディアナポリス・コルツとの間で戦われたAFCチャンピオンシップだったわけだが、ある意味「これぞ大一番」という感じがした。
もちろんビッグプレイもあったが、両チームともそれ以上にファンブル、キャッチミスなどが大事なところで頻発した。日頃いくらトレーニングを積んでいても、5万5000人の大観衆の前で「これに勝てばスーパーボウルだ!」というプレッシャーのかかった試合をミスなくプレイすることがいかに難しいか。
ペイトリオッツのQB、トム・ブレイディは最後まで表情を変えずにパスを通し続けた。そんな彼のパスがコルツディフェンスによってインターセプトされると同時に、試合がコルツの勝利に終わったその時も、彼は表情を全く崩すことなくスタジアムを後にしていった。
その横顔は敗北によってもたらされる疲労感と諦念に溢れていたというよりは、普段わたしたちが「人間味」と呼ぶような妥協、迎合、同情などといったものが全く削げ落とされており、何か病人のようでもあった。